
WDIは海外事業再建の一環として、北米における香港点心専門店「添好運(ティム・ホー・ワン)」事業の展開権を譲渡すると発表した。米国子会社を通じてニューヨークやラスベガス、ワイキキなど5店舗を展開していたが、譲渡先は米国で同ブランドを運営するTim Ho Wan,Inc.(カリフォルニア州)。譲渡価額は約2億4700万円(155万ドル)で、譲渡予定日は2026年10月1日。なお日本国内の「添好運」事業(4店舗)は継続する方針。
海外展開に踏み出した企業が事業の一部を手放すという判断には、経営者として複雑な思いを抱く読者も多いはずです。撤退ではなく再編という形で前を向く姿勢に、共感を覚える方もいるでしょう。
外食企業が海外事業を拡大する一方で、採算や運営体制の見直しから一部事業を現地企業へ譲渡する動きは、グローバル展開を進める飲食企業に共通する構造的な課題といえます。今回のケースも、国内事業は維持しつつ海外は選択と集中を図るという典型的な再編パターンです。
海外進出を検討する企業にとっては、直営での全地域展開だけでなく、地域ごとにライセンスやフランチャイズ、現地パートナーへの譲渡を組み合わせる方法もあります。また、国内外で事業のポートフォリオを分けて管理し、採算性に応じて柔軟に見直すという考え方も選択肢の一つです。