
滋賀県で味噌・醤油づくりから始まり創業120年を超える食品メーカー、ティーケーシン。産業給食や料亭向け総菜OEMと業態を変遷させ、四代目の小澤讓氏の代では冷凍食品事業への転換とフランス乳製品ブランドの日本展開を進めた。BtoBで有名ホテルや星付きシェフを支える一方、虎ノ門ヒルズ出店や女子サッカーチーム運営でブランド価値を高めている。為替差損による経営悪化を無借金経営へ転換した経験も持ち、現在はカリスマ経営から「組織の力」への移行を進めている。
創業家の重みを背負いながら、時代ごとに事業の形を変え続けることの苦労は、代替わりや業態転換を考える経営者なら身に染みて分かるはずです。伝統を守ることと変化を受け入れることの両立は簡単ではありません。
老舗の食品メーカーがBtoBの黒子役から冷凍食品や海外ブランド展開へと軸をシフトし、ブランディングと組織づくりを同時に進める動きは、飲食業界全体で進む「業態の再編」と地続きの構造にあります。為替変動による経営リスクへの対応も、原材料輸入に関わる多くの事業者に共通する課題です。
既存の強みであるBtoB関係を維持しながら新たな商材へ事業を広げるという道もあれば、ブランド発信力を強化して直接的な顧客接点を増やすという道もあります。また、カリスマ依存から組織的な運営体制へ移行することで、事業承継やリスク分散を進めるという選択肢も考えられます。
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