厚生労働省の中央最低賃金審議会は2026年度の最低賃金目安を全国加重平均1176円とし、25年度の1121円から55円(4.9%)の引き上げで決着した。引き上げ額・率とも6年ぶりに前年度を下回ったものの、物価上昇を反映する姿勢は維持された。政府は全国平均1500円達成を「遅くとも2030年代前半」と表明しており、今回の目安はその通過点として位置づけられる。今後は都道府県ごとの審議を経て地域別最低賃金が決まる。
人件費の負担が年々重くなる中、また今年も引き上げかと肩を落とす経営者は多いはずです。とはいえ伸び幅が鈍化したことに、わずかでもほっとした方もいるのではないでしょうか。
最低賃金は物価高への対応として毎年上昇が続いており、今回は昨年の66円増から55円増へとペースはやや落ち着いたものの、政府が掲げる全国平均1500円という目標に向けた歩みの一環であることに変わりはありません。飲食業は人件費比率が高いため、今回の目安が地域別の最低賃金として確定した際の影響を業態・エリアごとに見極める必要があります。
人件費上昇分をメニュー価格に段階的に転嫁していく方法や、業務改善助成金などの公的支援を活用して省力化投資を進める方法が考えられます。また、シフトの組み方や多能工化によって人時生産性を高め、賃上げに耐えられる利益構造を作っていくという道もあります。
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