
厚生労働省の中央最低賃金審議会は2026年度の最低賃金目安を全国加重平均1121円から55円(4.9%)引き上げ、1176円とする案で決着した。25年度の引き上げ幅63円・伸び率6.0%を下回り、引き上げ額・率とも6年ぶりに前年度を割り込んだ。20年代に1500円とする政府目標の後押しが弱まり、物価上昇の鈍化も背景にあるとみられる。
人件費上昇のペースが緩んだと聞いてほっとした経営者も多いはずですが、これまでの急激な引き上げの負担がすでに重くのしかかっている店も少なくないでしょう。
最低賃金は6年ぶりに引き上げ額・率ともに前年度を下回り、政府が掲げてきた急激な引き上げ路線に一区切りがついた形です。飲食業は人件費比率が高く、これまで毎年の大幅引き上げがそのまま採算悪化に直結してきた業種であり、伸びの鈍化は経営計画を立て直す好機にもなり得ます。
人件費の伸びが緩やかになる分を設備投資や省人化、待遇改善に振り向けるという道もあれば、これまでの引き上げ分をまだ価格転嫁しきれていない場合はメニュー価格や仕入れ見直しで採算を整える道もあります。地域や業態によって影響率は異なるため、自店の時給水準と地域別最低賃金の動向を照らし合わせて次年度の人件費計画を組み立てる方法も考えられます。
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