
漫画・ゲーム・トレーディングカード事業を手がけるウェッジホールディングスは、東証グロース市場の上場維持基準に抵触したため、東証スタンダード市場への変更を目指し、和菓子製造の日本橋本町菓子処と明日香食品、ゴム製品の昭和ゴム、ソフトテニス用品のルーセントの4子会社をタイの投資会社P.P. Coral Resortに譲渡する。各社の売上高は3000万円から54億円台と規模はまちまちで、赤字企業も含まれる。本業のコンテンツ事業への経営資源集中が狙いとされる。
畑違いの事業を長年担ってきた現場スタッフや取引先にとって、親会社の上場戦略で会社の行き先が突然変わるのは戸惑いが大きいはずです。特に赤字続きだった子会社は今後の待遇や雇用の行方も気になるところでしょう。
今回の譲渡は食品事業そのものの不振というより、親会社の上場市場変更という金融・資本市場側の事情が引き金になっている点が特徴です。コンテンツ事業への「選択と集中」の一環として、収益性の高低にかかわらず非中核事業がまとめて切り離される構図で、海外投資会社が受け皿になる点も近年の中小食品メーカーM&Aに共通する傾向といえます。
譲渡先が変わっても既存ブランドや取引関係を維持しながら経営体制だけ刷新するという道もあれば、外資系オーナーのもとで新たな販路開拓や海外展開を模索する道もあります。自社が同様の立場に置かれた場合に備え、親会社の資本政策の変化を早めに把握し、取引先や従業員への説明体制を整えておく選択肢も検討に値します。
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