居酒屋「八剣伝」などを運営するマルシェは、親会社となったテンポスホールディングスからの第三者割当増資約10億円のうち半分を借入金の返済に充てる方針が判明した。新規出店やEC事業強化に加え、財務改善が資金使途の柱になっている。一方で6月の既存店売上高は前年比10%減となり、増資直後に業績の重さが露呈した。総合居酒屋から大衆専門酒場へのモデル転換は継続する方針。
増資で資金繰りが一息ついたはずの直後に、既存店売上が2桁減という数字を見せられると、経営者としては胸がざわつくと思います。資本注入がすぐに現場の業績改善に直結しないもどかしさは、多くの多店舗展開企業に共通する悩みです。
今回のケースは、厨房機器販売から飲食事業へ拡大するテンポスHDが、FC店舗数の減少や出店計画の遅れを抱える居酒屋チェーンを子会社化し、増資資金で財務と業態の両面をてこ入れするという構図です。ただ増資の半分が返済に回る点は、事業再建がまだ守りのフェーズにあることを示しており、業態転換の成果が数字に表れるまでには時間がかかりそうです。
総合居酒屋から専門酒場への転換のように、業態を絞り込み客単価や稼働率を上げる方向を検討する道もあります。また親会社の物件網や仕入れ網を活用しコスト構造を見直す道、あるいは既存店の売上減の要因を客数・客単価に分解して対策を練る道など、複数のアプローチを並行して試すという選択肢もあります。
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