
京都駅前の京都タワービル(現ニデック京都タワー)で144席の大型中華料理店「創作厨房さいか亭」を運営していた「招楽」(京都市山科区、1987年設立)が京都地裁から破産手続き開始決定を受けた。負債は約3億円。売上高は2019年6月期に約2億5000万円だったが、コロナ禍の2021年6月期は約1億7000万円に減少。コロナ禍明けに持ち直したものの、中国政府の渡航自粛要請に伴うインバウンド団体客の急減が響き、今年3月に店舗を閉鎖していた。
インバウンド需要に支えられてきた店ほど、その反動の大きさに戸惑う経営者は多いはずです。長年地元と観光客の両方に愛されてきた店の閉店は、他人事とは思えない重みがあります。
この事例は、コロナ禍を乗り越えた飲食店が、その後の中国人観光客の渡航自粛という別の外的要因で再び打撃を受けた構図を示しています。国内客だけでなく特定国の団体客に売上の多くを依存していた業態ほど、政治・外交要因による需要変動の影響を強く受けやすいことが浮き彫りになっています。
インバウンド依存度が高い店舗では、特定国・特定客層への集中を見直し、国内客や多国籍な観光客層への訴求を並行して強化するという道もあります。また、観光地の大型店では固定費の重さが収益悪化時に一気に経営を圧迫するため、席数や賃料に見合った損益分岐点を定期的に検証しておくという考え方もあります。
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