
25年度の全国業務用食品卸売販売額は前年比6.4%増の4兆3584億円(本紙推計、酒類除く)となり、2年連続で過去最高を更新した。伸び率は前年度の3.7%増を上回ったが、要因は米価の歴史的高騰に加え鶏卵・水産品・バター・緑茶・コーヒー・果実飲料などの値上がりが重なったこと。年末から春先には鶏肉の不足・高騰も加速した。一方で外食ルートでは生活者の節約志向の高まりや飲食店総数の減少、給食分野の人手不足深刻化など、潮目の変化を示す動きも指摘されている。
仕入れ値の上昇に追われながら日々の営業を続けている経営者にとって、数字の裏にある苦しさは実感として重くのしかかっているはずです。統計上の伸びが実感と一致しないもどかしさに共感します。
今回の伸びは需要拡大というより、米や鶏卵、水産品などの価格高騰が金額ベースを押し上げた側面が大きい構造です。裏では外食店舗数の減少や節約志向の強まりが進んでおり、卸売市場全体の数字と個々の店舗経営の実感には乖離が生まれやすい状況といえます。
仕入れ品目ごとの価格動向を細かく把握し、値動きの大きい米・鶏卵・鶏肉などの調達先や発注ロットを見直すという道もあります。また、メニュー構成やポーション設計を見直し、原価上昇を吸収しやすい体制を整えるという方法も考えられます。人手不足が深刻化する業態では、卸業者との情報共有を密にして仕入れの安定化を図るという選択肢もあるでしょう。