
回転寿司大手のくら寿司はタイの現地企業と合弁会社を7月31日付で設立し、2027年をめどに現地で回転寿司店を開業すると発表した。出資比率は現地企業51%、くら寿司子会社49%。同社の東南アジア出店は初めてで、日本食人気の高いタイ市場での顧客取り込みを狙う。競合のスシロー、はま寿司は既にタイに進出済みで、くら寿司は後発参入となる。同社は2009年に海外進出を開始し、現在は米国・台湾で計157店舗を運営している。
海外の有望市場をめぐる大手同士の出店競争を目にすると、規模の違いを痛感する経営者も多いのではないでしょうか。それでも海外展開の動きは、国内市場の先行きを考える上でヒントになる部分もあります。
回転寿司大手3社は国内市場の成熟を見据え、海外特に日本食人気の高いアジア市場への出店を加速させています。くら寿司は米国・台湾を中心に展開してきましたが、今回タイへの進出でスシロー・はま寿司に続く形となり、東南アジア市場でのチェーン間競争が本格化する構図です。
個店・中小企業にとって海外展開は現実的でなくても、大手の海外シフトは国内での出店余地や競争環境の変化を示すシグナルとして捉える見方があります。また、訪日外国人や日本食ブームを追い風に、インバウンド需要の取り込みを強化するという方向性も考えられます。自社の強みを再確認し、大手が手薄になる国内エリアやニッチな業態で差別化を図る道もあるでしょう。