
回転ずし「スシロー」を運営するF&LCは、テイクアウト専門店「京樽」の運営子会社を「和食さと」のSRSホールディングスに37億円で譲渡すると発表した。9月1日付で全株式を売却し、スシロー事業に経営資源を集中する。京樽子会社の25年9月期売上高は235億円、営業利益6000万円。一方でF&LCの26年9月期純利益は前期比37%増の315億円を見込み、従来予想を15億円上方修正。中国・東南アジアなど海外店舗の好調が背景にあり、海外は6月末時点で304店舗となっている。
大手チェーンの事業再編は規模もスピードも違いますが、「強みに集中し、伸びない事業は手放す」という判断軸は、規模を問わず経営者に共通する悩みだと感じる方も多いのではないでしょうか。
今回の動きは、国内の業態多角化から海外の主力業態への経営資源の再配分という、大手チェーンで進む選択と集中の一例といえます。海外店舗の好調さが国内の周辺事業売却を後押しする構図は、今後も他の大手チェーンで見られる可能性があります。
中小・individual店であっても、複数業態を抱える場合は主力業態への集中や不採算部門の縮小を検討する道があります。また海外展開を視野に入れる場合は、まず国内で強みを固めてから展開する順序も選択肢の一つです。事業譲渡・売却といったM&Aの手法自体も、事業承継や規模拡大の一案として情報収集しておく価値があるでしょう。