
丸亀製麺などを展開するトリドールホールディングスが、2024年8月から約2年間、食材加工を委託する下請け事業者37社に受発注システムの利用料を全額負担させ、支払い代金を不当に減額していたとして公正取引委員会が下請法違反を認定し再発防止を勧告した。下請法では利用料の一部負担を求めることは可能だが、全額負担は不当とされた。減額総額は少なくとも1億4000万円に上るとされ、同社は速やかな返還と再発防止に取り組む考えを示している。
取引先との力関係の中で、システム導入コストの負担配分に悩む経営者は多く、今回のニュースに複雑な思いを抱く方もいるのではないでしょうか。
大手外食チェーンと下請け加工業者との取引条件は、下請法の枠組みの中で慎重に扱われるべき領域であり、今回の件はシステム利用料という新しい形のコスト転嫁が問題視された事例といえます。取引の効率化のために導入したシステムでも、費用負担の設計次第では法令違反に該当し得ることを示しています。
自社が発注側になる場合は、システム利用料などの費用分担を契約書で明確にし、下請法の適用範囲を確認しておくという方法があります。また、受注側の立場であれば、負担を求められた際に一方的な条件でないか確認し、必要に応じて相談窓口を活用するという選択肢も考えられます。