
公正取引委員会は9月9日、「丸亀製麺」を運営するトリドールホールディングスに対し、中小受託取引適正化法・下請法に基づく勧告を行った。2024年8月から2026年7月にかけ、食品製造を委託した下請事業者37社に「システム利用料」名目で一律1.1%を不当に減額しており、減額総額は1億4741万1330円に上る。公取委は減額分の支払いと、今年1月以降の減額分については年14.6%の遅延利息の支払いを求めた。トリドールHDは法令順守の徹底と再発防止策の実施をコメントしている。
取引先として大手チェーンと付き合う中小の食品製造事業者にとって、名目を問わず一方的に代金を減らされるのは死活問題であり、今回のニュースに複雑な思いを抱く経営者は多いはずです。
大手外食チェーンが下請事業者との取引条件を一律ルールで運用するケースは珍しくなく、今回のように「システム利用料」のような名目が下請法・取適法上の不当減額と判断される事例は、業界全体の取引慣行の見直しを促す動きの一環と位置づけられます。
自社が委託先・受託先いずれの立場であっても、取引条件の名目や算定根拠を改めて確認し、契約書や覚書に明記しておくという方法があります。また、業界団体や専門家に相談しながら、取適法・下請法に照らして取引実務をチェックする体制を整えるという道も考えられます。