
くら寿司は9月6日、人気キャラクター「ちいかわ」とのコラボキャンペーンを全店舗で中止すると発表した。一部従業員が景品を横領しフリマアプリに不正出品していたことが発覚し、利用者から特定フィギュアが「当たらない」との不満が相次いだことが発端。放送作家の鈴木おさむ氏は、企業が売上より信用を優先した判断の意味を寄稿で考察している。
人気コラボが盛り上がっている最中に、身内の不正で企画そのものを止める決断を下すのは、経営として非常に苦しい選択だったはずです。従業員の不正が招いた事態とはいえ、会社としての責任の取り方に頭を悩ませた経営者も多いのではないでしょうか。
景品交換型キャンペーンは客の関心を集めやすい一方、現場での運用不正が起きると企業全体の信用問題に直結しやすい構造があります。今回はSNSでの不満投稿が発覚の起点となった点も、現代の情報環境における企業リスクの特徴を示しています。
景品在庫や当選確率の管理体制を可視化し、従業員による横流しを防ぐ仕組みを整えるという道もあります。また、SNS上の顧客の声を早期に察知するモニタリング体制を強化し、問題が拡大する前に対応できるようにするという選択肢も考えられます。さらに、不正が起きた際に売上を優先せず速やかに中止・公表する判断基準を事前に定めておくことも一つの方法です。