
サイゼリヤは7月15日発表の決算で純利益が前年同期比12%増の87億円と過去最高を更新。松谷秀治社長が9月以降の価格改定検討を表明したことを好感し、翌16日にストップ高(前日比17.3%高)を記録した。5月頭の安値から2カ月余りで株価は5割超上昇し、7月28日には上場来高値7,830円をつけた。値上げに踏み切れば約6年ぶりとなる。円安による輸入食材コスト上昇を既存店の好調と販管費削減で吸収した点も評価された。
値上げを避け続けてきた企業がその方針転換だけで株価が急騰する様子を見ると、価格戦略の重みを改めて感じる経営者も多いはずです。長年「安さ」を武器にしてきた分、値上げのタイミングと伝え方への注目度も高いのではないでしょうか。
外食業界では原材料費や人件費の高騰を受けて値上げが相次ぐ中、サイゼリヤは価格据え置きで新規顧客を取り込む戦略をとってきました。今回、最高益決算と同時に価格改定検討を打ち出したことで、市場は収益改善への期待を強めており、値上げ耐性のある業態・企業への資金流入という大きな流れの一部としても捉えられます。
自社の価格戦略を「据え置き」と「段階的な値上げ」のどちらで組み立てるか、既存店の来店動向や仕入れコストの推移を見ながら検討するという道があります。また、全国一律価格ではなく立地別価格など柔軟な価格設計を取り入れる方法や、値上げのタイミングを決算発表など情報発信の機会と合わせて丁寧に説明する方法も選択肢として考えられます。
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