
札幌市中央区で22年間営業してきたパン屋「ブーランジェリーカキザワ」が、テナントビルの取り壊しにより営業継続が困難になった。これを受け、同店のファンだった株式会社ヤマチコーポレーションが味と技術を継承し、創業の地である札幌市西区に新店舗「RootS & BAKERY」を11月4日にオープンする。長年の職人も引き続き協力し、北海道産小麦と4種類の天然酵母を使い分けて焼き上げるパンを提供する方針。
長年愛されてきた店の味がビルの取り壊しで消えかけたとき、それを惜しんだ誰かが継承を決める。こうした展開には、同業者として胸を打たれるものがあるのではないでしょうか。
テナント退去や老朽化で閉店を余儀なくされる個人店は少なくなく、その技術や味がそのまま失われるケースも多い中、外部企業が継承する形で存続した事例と言えます。地域に根付いた店舗の価値を、異業種・異規模の企業が引き継ぐ動きとして位置づけられます。
自店が将来的に事業継続が難しくなった場合、廃業以外に技術やブランドを第三者に託すという道もあります。逆に、地域で評判の店が困難に直面した際、自社が受け皿となって味を継承するという選択肢も考えられます。いずれにしても、職人の技術や固定ファンという無形資産をどう扱うかが鍵になりそうです。
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