
魚力の2027年3月期第1四半期(2026年4〜6月)決算は、売上高が前年同期比4.0%増の105億7,700万円、営業利益が18.1%増の2億7,700万円、経常利益が32.5%増の5億7,400万円、最終利益が27.3%増の3億7,800万円と増収増益を達成した。一方、通期業績予想は増収を見込むものの、営業利益は22.1%減と大幅減益の見通しに修正されている。同社は小売事業(鮮魚小売店舗)、飲食事業(寿司等の飲食店舗)、卸売事業(国内外への水産物卸販売)の3セグメントを展開している。
仕入れ値の変動や市況に左右されやすい鮮魚関連事業の経営者にとって、四半期は好調でも通期見通しが厳しくなるという展開には身につまされるものがあります。
小売・飲食・卸売と水産物を軸に複数事業を展開する魚力のようなケースは、季節や相場の変動を受けやすく、期初の好調が通期を通じて維持できるとは限らない業界構造を象徴しています。第1四半期の増収増益と通期の減益予想が併存している点は、原価や市況変動リスクの大きさを示しています。
通期の見通しを厳しく見積もる姿勢は、仕入れコストや相場変動への備えとして参考になる面があります。四半期ごとの数字だけでなく年間を通じたコスト構造を点検する、あるいは複数事業(小売・飲食・卸)でリスクを分散するという考え方も一つの道といえます。