
福井市で早生品種「ハナエチゼン」の収穫が始まったが、昨年60キロ3万円以上だった取引価格が今年は半分程度まで下落する見通しとなった。備蓄米の大量放出によるコメ余りに加え、精米・乾燥などの生産コスト上昇が重なり、生産者は採算が取れない状況に陥っている。スーパーでは令和7年産に半額シールが貼られ、店舗側は今後もさらなる値下げ・特売を検討しているという。
仕入れ値が下がるのは一見助かる話に見えても、生産現場が「作るだけ赤字」という状況では、いずれ品質低下や供給不安という形でしわ寄せが飲食店にも及びかねません。米を使うすべての業態にとって、他人事ではないニュースです。
備蓄米の大量放出によるコメ余りと、生産コスト上昇という二重の圧力が生産者を直撃している構図です。小売段階では値下げ・特売が進んでいますが、それが生産者の採算悪化を加速させる悪循環になっている点が業界的に注目されます。
仕入れ先の産地や契約形態を分散し、価格変動リスクを抑えるという道もあります。また、米の品質や産地背景をメニューや接客で伝えることで、価格競争とは別軸の価値を訴求するという方法も考えられます。当面の安値を活かして在庫戦略を見直す一方、中長期的な調達先の持続性にも目を配る視点が求められそうです。