
回転ずしチェーンのくら寿司は9月4日から、最低価格帯で提供していた53品目のうち「ねぎまぐろ」「熟成びんちょうまぐろ」「たまご焼き」「ハンバーグ」など20品目を5円値下げする。ファミリー層の取り込みを狙い子ども人気のネタを中心に価格を下げる一方、「サーモン」など33品目は5円値上げする。地域差はあるが最低価格は115円から110円になる店舗が最多という。
原価上昇が続くなかでの価格改定は、経営者にとって「どこを下げてどこを上げるか」の判断が悩ましい作業だと感じている方は多いはずです。値上げも値下げも一律にはできない現実に頭を悩ませている経営者の方は少なくないでしょう。
回転すし業界では原価変動を踏まえたメニュー単位での価格の再設計が進んでおり、今回の動きも「一律値上げ」ではなく品目ごとに価格を調整する手法の一例と位置づけられます。ファミリー層の来店動機となる定番ネタの価格を維持・低下させつつ、他品目で採算を確保する構造が見て取れます。
人気ネタや来店動機の強い品目は価格を抑えつつ、他の品目で採算を補うという品目別の価格戦略を取る道もあります。また、地域や店舗ごとに最低価格を微調整し、地域の価格感度に合わせて対応するという方法も考えられます。いずれにしても、全品一律の値上げ・値下げではなく、品目単位での見直しが選択肢の一つになりそうです。