
低価格路線を貫いてきたサイゼリヤが、2026年7月15日の決算会見で松谷秀治社長が9月以降の価格改定検討を表明した。2025年9月〜26年5月期は純利益が前年同期比12%増の87億円と最高益を更新したが、円安による輸入食材コスト上昇が背景にある。翌16日の株価は前日比1000円(17.3%)高のストップ高となり、2020年のミラノ風ドリア端数調整以来、約6年ぶりの本格的な価格改定になる可能性がある。全国統一価格から立地別価格への移行も視野に入れているという。
値上げをせずに耐えてきたサイゼリヤの姿勢に励まされてきた経営者も多いはずですが、同じように原価上昇に苦しんできた読者にとっては、あの低価格の代名詞すら値上げに動くという事実は複雑な気持ちを呼ぶニュースかもしれません。
サイゼリヤは自社農場や調理工程の効率化などでコストを抑え、値上げを避けてきた稀有な存在でしたが、円安による輸入食材コストの上昇には自助努力だけで対応しきれなくなってきていることが今回の発言からうかがえます。外食業界全体で値上げが相次ぐ中、最後まで価格を維持してきた代表格が動くことは、他の低価格帯の飲食店にとっても価格戦略を見直す一つの節目として受け止められそうです。
全国一律価格を維持するか、立地別価格を導入して都心部と郊外でメリハリをつけるかという選択肢が考えられます。また、単純な値上げではなく、採算の合わないメニューを見直したり新商品に切り替えたりして実質的な価格改定を図るという道もありますし、看板商品の価格は維持しつつ周辺メニューで調整するという方法も検討の余地があるでしょう。
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