サイゼリヤは7月15日の決算会見で、松谷秀治社長が消費者物価指数の動向を見ながら9月以降の価格改定を検討していると表明した。2025年9月~2026年5月期の純利益は前年同期比12%増の87億円で同期間として過去最高を更新。2020年7月にミラノ風ドリアを299円から300円に改定して以降、主要メニュー価格はほぼ据え置かれており、実施されれば約6年ぶりの値上げとなる。発表を受け株価は急騰し、7月16日の東京市場では前日比1000円高の6780円まで上昇、17日終値は7600円となった。
値上げを見送り続けてきた業界の代名詞的存在が動くという知らせに、複雑な気持ちを抱く経営者も多いのではないでしょうか。長年「据え置き」を武器にしてきた企業の判断だけに、注目度は一段と高いはずです。
サイゼリヤはこれまで値上げしないことで他社から顧客を取り込む戦略を取ってきましたが、原材料費や人件費の上昇という業界共通の圧力の前では、その路線にも限界が見え始めています。低価格路線の象徴が動くとなれば、価格戦略で様子見をしていた他の外食チェーンにも心理的な影響が及ぶ可能性があります。
自店の価格改定を検討する際は、CPIなど客観的指標を根拠に説明する道もあれば、全国一律ではなく立地別に価格を変える方法を参考にする道もあります。値上げのタイミングを大手の動きに合わせて発表することで、単独値上げによる客離れリスクを抑えるという考え方も一つの選択肢です。
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