
大手回転ずしチェーンくら寿司の台湾子会社「アジアくら寿司」が今秋、愛媛県宇和島市の水産加工会社「宇和島プロジェクト」がかんきつの搾りかすを混ぜた餌で育てた「みかん鯛」「みかんブリ」を台湾内全63店舗で扱う。アジアくら寿司で愛媛県産鮮魚を使うのは初めて。9月末からまず6店舗で物流・加工を検証し、その後全店舗へ拡大する。日本のくら寿司店舗とは15年ほど前から取引実績があった。台湾では甘い風味の食材が人気で、魚にみかん風味がある珍しさが評価されているという。
地方の生産者にとって、大手チェーンの海外店舗にまで自社ブランドの魚が採用されるのは大きな励みになるニュースだと感じます。地道な取引の積み重ねが実を結んだ好例と言えそうです。
大手回転ずしチェーンは国内外での差別化のため、地方の特色ある食材やブランド魚を積極的に取り入れる動きを強めています。今回は日本国内での長年の取引実績が海外店舗への展開につながった点が特徴的で、チェーンのグローバル調達網の広がりを示す事例と言えます。
個店や中小の生産者にとっては、大手チェーンとの直接取引だけでなく、既存の取引実績を積み重ねて信頼を築くことで新たな販路が開ける可能性がある。また、ご当地食材のストーリー性やユニークな味わいを打ち出すことで、海外市場への展開余地を探るという道もある。