
サイゼリヤの松谷秀治社長が、9月以降の価格改定を視野に入れると発表した。2020年7月にミラノ風ドリアを299円から300円に改定して以来、主要メニューはほぼ据え置いており、実現すれば約6年ぶりの本格改定となる。2025年9月〜2026年5月期の連結純利益は前年同期比12%増の87億円と同期間で過去最高を更新したが、円安による輸入食材の高騰は増収や販管費削減で吸収してきた。価格を守る一方で近年はメニュー改定や一部商品の販売休止も続いていた。
物価高の中で値段を守り続けてきたサイゼリヤの奮闘を知る経営者ほど、その転換の重さが身にしみるのではないでしょうか。安さを守るための裏側の努力に、共感を覚える方も多いと思います。
サイゼリヤは調達や物流、店舗運営の効率化によって値上げを避け続けてきた、外食業界でも異例の存在でした。それでも円安や原材料高が続く中で、価格を維持するためにメニューの入れ替えや商品の販売休止といった代償が生まれていたことは、多くの外食企業が抱える構造的な課題を象徴しています。
価格を据え置いたまま量や品質、メニューの幅を削っていく道もありますが、適正な価格に見直して品質やメニューの魅力、従業員の処遇を守るという道もあります。どちらを選ぶにしても、顧客にどのような価値を残すのかを軸に判断する視点が求められそうです。
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