小規模事業者持続化補助金とは
小規模事業者持続化補助金は、小規模な個人事業主・中小企業が「経営計画」を作成し、それに基づく販路開拓や生産性向上の取り組みを支援する国の補助金制度です。中小企業庁が所管し、商工会・商工会議所が申請サポートの窓口となります。
飲食店であれば、看板・メニュー表・ホームページ制作などの広告費、キャッシュレス端末や券売機の導入費、店舗改装費などが対象経費になり得ます。補助金・資金繰り全体の中でも、個人店にとって最も間口が広い制度のひとつです。
2026年時点では、一般型(通常枠)を基本に、創業型(創業3年以内対象)、共同・協業型、ビジネスコミュニティ型の4類型が整理されています。通常枠は2025年8月時点で第18回、2025年7月時点で第19回の採択が発表されるなど、年に複数回のペースで公募が続いています。
飲食経営にどう関係するか
補助上限は通常50万円ですが、インボイス特例や賃金引上げ特例を組み合わせると最大250万円まで拡大します。補助率は2/3が基本で、賃上げを行う赤字事業者は3/4に優遇されます。
2026年9月時点では、最低賃金が全国加重平均1177円(56円引き上げ)となったことを受け、賃上げ企業向けの拡充策が公表されました。従業員1人あたり給与総額を前年比3%以上引き上げた事業者は、補助上限が50万円から200万円に引き上げられます。赤字事業者向けには補助率3/4の特例も設けられました。人件費比率が高く最低賃金の影響を受けやすい飲食業にとって、この上乗せは実質的な負担軽減策になり得ます。
また「共同・協業型」は個店単独ではなく、商工会・商工会議所などの地域振興機関が主体となり、複数の小規模事業者のブランディングや販路開拓をまとめて支援する枠です。単独では難しい合同販促や地域ブランディングに参加する道として位置づけられます。
このほか、被災地域を対象にした「災害支援枠」も設けられており、2026年9月時点では熊本地震の被災小規模事業者向けに公募要領が公開されています。対象地域の飲食店は、通常枠とは別に確認しておく価値があります。
経営の打ち手
採択の可否は申請するだけでなく、経営計画の完成度に左右される構造があります。単なる設備投資の羅列ではなく、自店の課題と販路開拓の道筋を具体的に示すことが重視されます。
- 自店の課題(設備・販促・IT化・事業承継のどれに近いか)を整理してから該当する枠を確認する