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飲食店の補助金・資金繰り最前線

経営の論点/補助金・資金繰り
最終更新:2026年7月28日 飲食note・フクタンの経営ノート

いま何が起きているか

2026年7月時点で、飲食業界の資金繰りを揺るがす最大の事案はクレジットカード決済代行会社「全東信」の破産です。負債総額は約1100億〜1259億円とされ、約2万店の飲食店・美容サロン等で売上金の入金が滞り、被害総額は50億円超に及ぶ可能性があります。

これを受け、政府は日本政策金融公庫や商工中金など全国378カ所に特別相談窓口を設置し、セーフティネット貸付の要件緩和やセーフティネット保証1号の適用手続きを進めています。京都信用金庫など地域金融機関も独自の専用融資枠を用意する動きが広がっています。

一方で、大手チェーンの資金調達は逆に活発化しています。すかいらーくホールディングスは200億円規模の社債発行を計画し、借入金と合わせ2026年度に総額500億円規模の投資を進める方針です。「資さん」買収に続く再編・出店投資の原資とみられ、資本力のある企業ほど攻めの投資に踏み出せる構図が鮮明になっています。大手・チェーン動向とも関連する動きです。

補助金制度も再編が続いています。中小企業新事業進出補助金は第4回公募で募集を終了し、旧ものづくり補助金と統合した新制度「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」に移行しました。また旧IT導入補助金は令和7年度補正予算により「デジタル化・AI導入補助金2026」へ名称変更され、生成AIを含むAI活用要素が加点対象になりやすい制度として、経理DXや予約・シフト管理、需要予測などのバックオフィス投資を後押ししています。ただし補助対象となるITツールは事務局の事前審査済みリストに限られ、申請は登録済みのIT導入支援事業者と連携して進める必要がある点は従来のIT導入補助金と変わりません。小規模事業者持続化補助金は通常型に加え、商工会・商工会議所主体の「共同・協業型」も第3回公募要領が公開され、申請受付は2026年8月14日から9月30日までとなっています。

一方、日本銀行のワーキングペーパーは、コロナ禍の企業支援策が経営基盤の弱い企業に集中し、倒産回避効果は大きかったものの市場退出すべき低生産性企業を延命させた可能性を指摘しています。飲食業はコロナ融資・給付金への依存度が高かった業種であり、今後の返済圧力や業界再編の観点からも無視できない論点です。

構造・原理

飲食店の資金繰りリスクと調達構造は、大きく4層に分けて考えると理解しやすくなります。

税制面では、外食4団体が「持ち帰り1%・店内10%」という消費税率の差を「消費者に分かりにくい」として是正を求める緊急提言を出しており、値上げ・原価の議論とも連動する論点です。

経営の打ち手

決済・取引先リスクの分散

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