
病院・介護施設向け給食を手がける富士産業(東京・港)は、全国1890カ所(2026年7月時点)に食事を供給する給食大手。厨房は患者から見えず社名も表に出ない「裏方」的存在だが、大規模災害時には受託先施設への食事供給用キッチンカーで被災地支援に奔走してきた。さらに新たな試みとして、東京・赤坂にフレンチと和食を融合したレストランを開業し、自社の調理力を前面に出す事業展開を進めている。
日々の厨房業務に追われながらも、自分たちの技術や存在価値がなかなか外から見えにくいと感じている経営者は多いはずです。裏方であり続けることのもどかしさに共感します。
給食事業は安定受託が強みである一方、ブランドとして認知されにくい構造的な課題を抱えています。今回の動きは、災害支援という社会貢献と、レストラン開業という表舞台への進出を組み合わせ、企業の存在感を高めようとする試みと位置づけられます。
BtoBの受託業務を核にしつつ、自社ブランドを打ち出す直営店を持つという道もあります。また、災害対応など社会性のある活動を通じて信頼や認知を積み上げるという方法論も考えられます。両者を組み合わせ、裏方の技術力を表舞台の商品に転換していく道もあるでしょう。