
福井市で8月4日、早生品種「ハナエチゼン」の稲刈りが始まった。コメ農家の白井清志さんによると、今年の買い取り価格は60キロ1万6000円程度と見込まれる一方、肥料代の高騰などで生産原価は2万2000~3000円に達し、大幅な赤字となる見通し。肥料代は総額900万円で前年の2倍に膨らみ、燃料代も上昇。JA福井県も概算金を示せない状況が続き、こうした状況を受けて「今年で農家をやめる」という声も出ている。
丹精込めて育てたコメが、原価にも届かない値段でしか売れないという現実は、農家にとって精神的にも経済的にも堪えるものだと思います。肥料や燃料のコストが上がり続ける中での赤字転落は、飲食店経営者にとっても他人事ではない痛みでしょう。
コメ不足から一転してのコメ余りにより買取価格が急落する一方、資材・燃料コストは高止まりしたままという「原価と売価のねじれ」が生産現場を直撃しています。この構造は、仕入れ価格の乱高下に振り回される飲食店の原価管理とも重なる部分があり、生産者の離農が進めば中長期的な米の調達コストや品質にも影響し得る問題です。
仕入れ先を分散したり、複数年契約や直接取引で価格変動リスクを平準化するという道もあります。また、メニューの原価計算を見直し、コメ相場の変動を前提とした価格戦略やメニュー構成をあらかじめ用意しておくという方法も考えられます。
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