8月26日から9月13日にかけて、コメの平均価格が2年ぶりに5kg3000円台前半まで下落する一方、新米の概算金は16道県で前年比2〜4割も下がったと報じられた。同じ期間に、すかいらーくの広告手法がROAS8.8倍を記録したというカンファレンス登壇情報や、ジョイフルの鬼滅の刃コラボが累計100万食を突破した事例が公開され、他方でテンポスの飲食事業利益が9割減、あさくまも減益という決算が明らかになった。この記事では、原価環境の変化が飲食店経営に何をもたらすのか、大手チェーンがなぜ話題化施策への投資を強めているのか、そしてビュッフェ・食べ放題業態がどのように原価と満足度のバランスを取ろうとしているのかが分かる。物価高が続く中で「値下がり」と「減益」が同時に起きているこの構造を理解することは、自店の価格戦略と販促投資の優先順位を見直す手がかりになる。
コメ価格の下落は本当に朗報か
コメの値下がりは、米飯提供店にとって単純な朗報とは言い切れない。農水省調査では5kgあたりの平均価格が2年ぶりに3100円を下回った一方、新米の概算金は16道県で前年比2〜4割下落し、栃木のコシヒカリは45%減という水準まで落ち込んだ。仕入れ値の低下と生産者の経営悪化が同時に進むという構図は、目先のコスト圧縮を喜ぶだけでは済まされない。生産基盤が揺らげば数年後の調達不安につながりかねず、当面のコスト低下をメニューに反映するか、内部留保に回すかの判断とあわせて、産地との関係づくりを今のうちに検討する余地がある。
