8月上旬、出前館・松屋・吉野家・マクドナルド・デニーズ・ジョナサン・焼肉の和民が期間限定の値引き施策を一斉展開し、同時にくら寿司・牛角・ジョイフル・サンマルクカフェなど大手チェーンが人気IPとのコラボ企画を集中投入しました。一方で松屋グループ「松のや」の「ママ応援企画」はネーミング一つで炎上し、内容変更に追い込まれています。さらにぐるなびのB2B転換やRettyの予約導入拡大、QRコードを起点にした顧客データ活用サービスの登場など、集客の仕組みそのものを見直す動きも並走しています。この記事を読むと、なぜ大手が同じ時期に値引きとコラボを重ねるのか、その物量戦を個店がそのまま真似るとどうなるか、そして値引き競争の外側にどんな選択肢があるのかが分かります。夏の販促合戦の裏で進む構造変化を押さえておくことが、秋以降の集客戦略を立てる上で重要になります。
なぜ今、大手チェーンは一斉に「値引き」と「コラボ」を仕掛けているのか
8月上旬に集中した施策を並べると、需要期への一括投下という構図が浮かびます。出前館は9,000店舗規模で最大50%引き、松屋は牛めし70円引き、マクドナルドはポテト最大150円引き、吉野家はd払いで最大20%還元、デニーズはアルコール半額、焼肉の和民は500円で90分飲み放題と、いずれも8月中旬から下旬にかけての約2週間に重なっています。同時にくら寿司はちいかわとの4回目のコラボ、牛角は呪術廻戦5周年、ジョイフルは鬼滅の刃コラボの第3弾・第4弾を投入し、サンマルクカフェやルミネ荻窪もキャラクターコラボを展開しました。夏休み・お盆という限られた需要期に、値引きとIPという二つの武器を同時に投下するのが、大手の基本戦略になっているといえます。値引きは即効性のある来店動機、コラボは話題性とファン層の取り込みという、役割の異なる二つの引力を組み合わせている構造です。
