9月度のファミレス4社は全社が既存店増収となり、サイゼリヤは10.6%増と業界を牽引した。一方で牛丼大手3社は明暗が分かれ、すき家・吉野家が客数・客単価ともに伸ばした一方、松屋フーズは客単価下落で既存店売上がマイナスとなった。同じ週にはパリでの暴動による現地店舗への影響、PHPの脆弱性による大戸屋のネット注文停止、ニッスイ子会社でのサイバー障害も報じられている。この記事を読むと、大手チェーンの増収がなぜ「客単価頼み」の構造になっているのか、牛丼業態で成果が分かれた理由、そしてサイゼリヤの日本事業が中国事業の利益を逆転した背景が分かる。さらに、個店の努力では防ぎきれない地政学・システムリスクが、どのように飲食店経営に波及しうるかも整理する。好調な決算の数字だけを追うのではなく、その裏にある構造を知ることが、自店の経営判断にも役立つはずだ。
なぜ大手チェーンは客数が減っても増収を確保できているのか
ファミレス4社の9月度実績は、客数が伸びなくても客単価の上昇で増収を実現できることを示している。すかいらーくは客数が0.7%減ったにもかかわらず客単価が3.7%増え、全店売上高は5.8%増となった。サイゼリヤも10.6%増と業界を牽引しており、客単価戦略(会計時の支払額を押し上げる施策)が客数減少のリスクを吸収する緩衝材になっている構図が見える。








