2026年上半期、居酒屋業態の倒産件数は過去最多を記録した。とくに小・零細店に集中し、原価上昇に応じた値上げが「割高感」として客離れを招いている構図が浮かぶ。一方で同じ時期、外食大手6社の第1四半期決算は総じて増益となり、光フードも常連客の増加で過去最高益を記録した。同じ居酒屋業態の中で、なぜこれほど明暗が分かれるのか。この1か月は、SNS懸賞での拡散施策、既存ブランドを使った新業態展開、火災や事業承継からの再起など、規模を問わず様々な打ち手が報じられた月でもあった。倒産が過去最多という重い数字と、攻めの施策が並走する今、自店がどちらの側に近づいているのかを見極める材料をこの特集で整理する。
なぜ大手は増益で小規模店は倒産が過去最多なのか
居酒屋業態の倒産件数が過去最多を記録した一方、外食大手6社の決算は総じて増益という対照的な結果が同じ月に並んだ。フードリンクニュースの報道によれば、倒産は特に小・零細規模の店舗に集中しており、原価上昇に見合った価格改定が客の納得を得られていない「割高感」が客離れの一因とされる。マルシェ(八剣伝など運営)の6月既存店売上高が前年比10%減となった事例も、規模のある企業でも既存業態が苦戦する局面があることを示している。