7月29日から8月16日にかけて、内食(家庭内調理)をめぐる動きが相次いだ。冷凍食品市場は国内消費量が初めて300万トンを超え、ライフなど小売各社が独自ブランド展開を強化する一方、2027年からの食品減税で外食10%・食品1%という税率差が最大9%に拡大する方針が決定した。さらにパナソニックの調査では、内食を行う人の約4割が「面倒」「義務」と感じている実態も明らかになった。この記事を読むと、冷凍食品市場の拡大が家庭の調理行動をどう変えているか、税率差拡大が内食・外食の需給バランスにどう影響するか、そして「消極的内食」という新しい消費者心理が飲食店にとってどんな機会になり得るかが分かる。制度と市場と消費者心理が同時に動くこの1か月は、内食に押される側の外食・中食事業者にとって見過ごせない局面といえる。
なぜ冷凍食品市場は300万トン超えまで拡大したのか
冷凍食品市場の拡大は、共働き・単身世帯の増加という構造要因と、冷凍技術の進歩という供給側の変化が重なった結果だ。日本冷凍食品協会によると25年度の国内消費量は前年比3.6%増の302万トンとなり、初めて300万トンの大台を超えた。富士経済の2024年調査でも市場規模は2019年比113.5%まで伸長しており、コロナ禍を機に外食企業監修商品への需要が高まったことが伸びを後押ししている。
