8月30日から9月17日の1か月間、韓国料理関連では新規出店・閉店・大手チェーンの参入・商業施設のフェア企画など14件の動きが報じられた。京都・大阪・仙台・松山・八戸など全国各地で新店オープンが相次ぐ一方、三重や八戸ではショッピングセンター内店舗の閉店・移転も見られた。またかっぱ寿司や大阪の焼肉食べ放題ブランドなど、韓国料理専門店以外が「韓国風メニュー」を取り込む動きも目立った。この記事を読むと、韓国料理という一つのジャンルの中で専門特化型と他業態への要素展開型という二つの方向性が同時進行していることが分かる。またコリアンタウン以外の立地でも需要が成立し始めている事例、商業施設のリニューアルやテナント再編が個店にもたらす影響、そしてSNS上の風評リスクへの備え方についても具体的な事例から読み取れる。出店・閉店・業態の掛け合わせが同時多発する今の状況は、自店のポジションを見直す好機でもあり、経営者が押さえておくべき視点を整理する。
なぜ今、韓国料理が他業態に「取り込まれて」いるのか
かっぱ寿司の「韓国旨辛祭り」や大阪の焼肉食べ放題新ブランドの事例は、韓国料理が単独業態としてだけでなく、既存業態の差別化要素(他店と違いを出すための工夫)として使われ始めていることを示す。回転寿司や焼肉という成熟市場では、既存メニューの延長線上で新規性を出しにくい。そこでチヂミやキムチ、ヤンニョム系の味を掛け合わせることで、話題性とトレンド感を同時に獲得しようとしている。
