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韓国料理業態の最新トレンドと経営の勝ち筋

業態別/韓国料理
最終更新:2026年7月28日 飲食note・フクタンの経営ノート

いま何が起きているか

2026年7月時点で、韓国料理・韓国風メニューは大手チェーンから専門店、さらには異業種企業まで幅広い動きが見られます。

磯丸水産の韓国フェア、赤からの「ナッコプセ」投入、ピザハットの韓国風ビビンバピザ、ほっともっとの牛スンドゥブ弁当など、業態を問わず韓国メニューが夏季の期間限定商品として活用されています。奈良市役所前に本格韓国料理店「ハンシッタン きんぎん」が出店し、船橋駅前にも韓国料理居酒屋「金家 船橋店」がオープンするなど、地方都市や駅前立地での専門店出店が続いており、都市圏一極集中ではない広がりが見られます。

一方で、業務スーパーを展開する神戸物産が韓国居酒屋「ハンサン」を新業態として立ち上げ、外食参入を加速させています。長野県のテイクアウト専門店SOLARIAはコスト高騰で破産準備に入り、新潟県三条市の本格韓国料理店「Moon's Korean Dining」は移転に伴い一時閉店するなど、専門店の経営環境は決して一様ではありません。


構造・原理:なぜ韓国料理が広がるのか

韓国料理が業態を超えて取り入れられる背景には、いくつかの構造的要因があります。

一方で、専門店として単独出店する場合は別の力学が働きます。ナッコプセ専門の「サウィ食堂」がコリアンタウンの外へ出店エリアを広げる動きや、奈良の「ハンシッタン きんぎん」がオーナーの出身国というストーリー性と内装で差別化を図る動きは、専門料理が「立地の物語」から「料理そのものの魅力」で売れる段階へ移行できるかを試す事例です。船橋駅前の「金家 船橋店」も、薬膳ポッサムや海鮮ホルモン鍋といった調理法に工夫を加えた看板メニューを軸に、定番の韓国料理メニューを幅広く揃えて駅近立地の集客力を取り込む構成であり、看板メニューの独自性と立地の両輪で勝負する専門店の典型例といえます。逆にSOLARIAのように、売上があっても材料費・人件費の高騰で創業当初から利益が出にくい構造のまま推移すると、テイクアウト特化のビジネスモデルでも資金繰りが行き詰まります。三条市の「Moon's Korean Dining」の移転も、廃業ではないものの、地方専門店にとって立地・物件事情の変化が経営判断を左右する現実を示しています。

さらに見逃せないのが、業務スーパーを展開する神戸物産による「ハンサン」の出店です。海外協力メーカーとの取引、国内28拠点の食品工場、全国1100店舗超の物流網という小売のスケールメリットをそのまま外食の原価構造に転用できる点が特徴で、原価率で勝負しづらい単独店舗にとっては競争環境そのものが変化する動きといえます。今後FC展開で全国拡大を目指す構えであり、個人店・中小チェーンは同じ土俵での原価勝負を避け、接客や空間づくり、地域密着の常連づくりなど大手が真似しにくい強みへ軸足を移す判断が求められます。

また、仙台の炭火焼肉チェーン「炭小屋」のように韓国料理系サイドメニューを組み合わせて焼肉業態の体験価値を高める動きもあり、韓国メニューは単独業態だけでなく他業態への「差し込み要素」としても機能しています。

韓国料理は原価に見合う客単価設計と、辛味・専門性による差別化のバランスが問われる業態です。値上げ・原価の圧力は他業態と同様に強く、人手・賃金コストの上昇も利益体質を左右します。


経営の打ち手

大手チェーンや異業種参入の動きから、個人店・中小チェーンが応用できる打ち手は主に4つです。

1. 既存メニューへの掛け合わせ:看板メニューの味付け技術やソースに韓国調味料を組み合わせ、期間限定商品として低リスクで投入する。赤からのナッコプセや磯丸水産の韓国フェア、炭小屋の韓国系サイドメニューはこの手法に近い発想です。

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