今週は既存ブランドが新たな業態を立ち上げる動きが相次いだ。nana's green teaの抹茶テイクアウト専門店、鰻の成瀬のひつまぶし×まぐろ丼業態、うかいの洋菓子新拠点、春木屋の日本茶カフェ、グルメ杵屋と萬野屋のすき焼き新業態、くら寿司の高級回転寿司「無添蔵」の都心拡大などが同じ週に重なった。一方で武蔵小山の6坪店が昼惣菜・夜立ち飲みの二毛作で生き残りを図り、ファミリーマートは498円弁当と冷凍食品で安さ競争を仕掛けている。この記事を読むと、なぜ今これほど多くの既存店が新業態に踏み出しているのか、その背景にある構造が分かる。また、客単価を上げる動きと下げる動きが同時に進む市場で、自店がどちらの戦略を選ぶべきかを考える手がかりも得られる。さらに、大手の分身戦略と小規模店の二毛作が実は同じ論理で動いていることも見えてくる。
なぜ今、既存ブランドが「分身業態」を次々と立ち上げているのか
nana's green teaのテイクアウト専門店、鰻の成瀬のひつまぶし×まぐろ丼、うかいの洋菓子拠点、春木屋の日本茶カフェ、グルメ杵屋と萬野屋のすき焼き業態は、いずれも新しいブランドをゼロから作ったのではなく、既存の看板・仕入れ・製造ノウハウを転用して別の客層・時間帯・チャネルを取りに行った事例だ。本業一本の売上には来店頻度や客単価の天井があり、それを超えるには新しい業態という「分身」を作る方が、まったく新しいブランドを立ち上げるより投資回収が速い。例えば春木屋は茶販売100年の仕入れルートをそのまま駅前カフェに転用し、うかいはレストラン事業の信頼を菓子事業のブランド力に変換している。







