9月は食品4900品目、飲料・調味料など4500品目が値上げされる一方、電気代・ガス代も全社値上げとなり、外食の原価環境はこの1年で最も厳しい局面に入った。同じ週にベローチェは地域別に最大70円の値上げに踏み切り、ドトールは価格を据え置いた。丸亀製麺は値上げ後に客数が伸び悩み減益に転じたが、ロイヤルホストは客単価6%増でも客数を維持している。一方でコメ価格の下落を受け、ローソン・くら寿司・ジョイフルは値下げに動いた。この記事を読むと、大手チェーンの価格戦略がなぜ正反対に分かれているのか、値上げが必ずしも客離れを招くわけではない理由、そしてコメ安がなぜ単純な朗報とは言えないのかが分かる。原価高騰が構造化する今、どの選択肢を自店が取るべきかを考える材料になるはずだ。
なぜ大手チェーンでも値上げ幅が真逆に分かれるのか
ベローチェとドトールは同じコーヒー豆・人件費高騰に直面しながら、正反対の価格戦略を選んだ。ベローチェは立地別の地域価格を導入し、一部店舗のブレンドコーヒーは350〜450円とスターバックスのブリュードコーヒーShortを上回る水準に達した。対してドトールはブレンドSを300円に据え置き、全国一律の分かりやすさを維持している。
