7月28日から8月15日にかけて、中食業態を揺るがす最大の出来事は消費税減税方針の閣議決定だった。2027年4月から食料品の税率が8%から1%へ引き下げられる一方、外食は10%のまま据え置かれ、税率差は最大9%に拡大する。これを受けすかいらーくHDは宅配・テイクアウト専用の新業態「ゴーストレストラン」導入を発表し、ロイヤルHDもテイクアウト強化を表明した。同時期、出前館は9,000店舗規模の半額キャンペーンを実施し、吉野家やほっともっとは夏商戦向けのテイクアウト販促を展開している。この記事を読むと、税制変化が中食・外食の力関係をどう変えつつあるのか、大手が先行して打っている布石が何を意味するのか、そして原材料高や物流トラブルといった別のリスク要因が中食事業にどう影響しているのかが分かる。制度変更は自店の努力とは無関係に客足を左右しかねないため、中食を主力とする経営者ほど、今この構造変化を正確に理解しておく必要がある。
なぜ今「税率差」が中食業態にとって最重要テーマなのか
2027年4月からの食料品消費税率1%への引き下げは、中食業態にとって追い風であると同時に、業界構造そのものを揺さぶる出来事だ。外食が10%のまま据え置かれる一方でテイクアウト・宅配は1%となり、税率差は最大9%に達する。この差は消費者の「外で食べるか、持ち帰るか」という選択に直接影響する水準であり、山形市の鉄板焼き店経営者が「また外食だけが不利になるのか」と困惑を口にしたように、現場の危機感は強い。
